十種神宝の神秘

  • URLをコピーしました!
目次

十種神宝(とくさのかんだから)とは

十種神宝
神の息吹を宿す十の秘宝
天より授かりしこの十の霊宝は、かつて神々の間に交わされた命の契約。
それぞれが世界の構造を象徴し、命・魂・秩序・浄化を司どる宝。


ご紹介する絵図について
【十種神宝(とくさのかんだから)と十握剣(とつかのつるぎ)】
沖津鏡(おきつかがみ)、辺津鏡(へつかがみ)
生玉(いくたま)、死返玉(まかる・かへしのたま)
足玉(たるたま)、道返玉(ち・かへしのたま)
蛇比礼(へひのひれ)、蜂比礼(はちのひれ)
品々物之比礼(くさぐさのもののひれ)
八握剣(やつかのつるぎ)

十握剣(とつかのつるぎ)日本神話に登場する長大な神剣で、神々が用いた武器

十種神宝の内容

辺津鏡沖津鏡

辺津鏡(へつかがみ)
外を映す、銅鐸の如き鏡。
遥かなる未来を見通し、栄光と繁栄の兆しをもたらす。


沖津鏡(おきつかがみ)
内を映す、銅鐸の如き鏡。
目の前の真実を照らし、清明と直観の力を授ける。

足玉道返玉生玉死玉

足玉(たるたま)
上を向いた三つの玉。
完全なる肉体の調和を宿し、五体満足の姿を成す。


道返玉(ち・かへしのたま)
下方に尖った玉。死の淵より魂を引き戻す、蘇生の神秘を担う。

生玉(いくたま)
上方に尖った玉。命の息吹を吹き込み、万物に活力と再生をもたらす。

死玉(まかる・かへしのたま)
下部の尖った形が特徴の玉。死者を蘇らせる。死。


蛇比礼蜂比礼品々物之比礼

蛇比礼(おろちのひれ)
*形の布。
地を這う蛇の如く、陰なる災いと虫害を祓い癒す。

蜂比礼(はちのひれ)
×形の布。
空を舞う蜂の如く、飛来する邪気を祓い浄める。

品々物之比礼(くさぐさのもののひれ)
×の記された大布。
万象の穢れを祓い尽くす、清らかなる終極の布。


八握剣(十種神宝)・(プラス)十握剣

八握剣
八つの柄を持つ霊剣。
天地の邪気を切り裂く、破邪顕正の神剣。

十握剣(とつかのつるぎ)
この剣は単なる武具ではなくそれは神意の
象徴、国土の鎮護と魂の鎮撫を司る神宝。
「とつか」とは、神が持つ正統性の尺度そのもので
あり、この剣を携える者こそ、秩序の回復者、世界を統べるに値する魂。

十種神宝を後世に語り継ぐ

十種神宝とは、天照大神の子孫である邇邇芸命(ににぎのみこと)の天孫降臨に際し、
天璽として天から授けられたとされる神秘の宝具群である。それらは石上神宮にて
厳重に秘蔵され、日本最古の神宝とされる。

これらの宝は単なる物質的遺産ではなく、「言霊」と結びついた呪力の象徴であり、
人の死すらも癒し、蘇生させる霊力を秘めると信じられてきた。特に「十種の神宝
を持ち、ふりたまえば死人も生き返る」とされる《布瑠の言(ふるのこと)》は、
言霊信仰と神宝信仰が融合した霊的教義の結晶である。

これらの神宝が伝えられる意義は、以下の三つの軸において極めて重要である

霊的伝統の継承
 日本古来の神道思想における「まつり」と「たましずめ(魂鎮め)」の中心
的儀式具として、神宝は神々との交信の媒体であり、神霊の宿る依代(よりし
ろ)である。よって、それを後世に伝えることは、神の存在とその加護を継続
させる行為に等しい。

国家鎮護と神威の象徴
 石上神宮が古来「物部氏の神庫(かんくら)」として機能してきたことから
も分かる通り、十種神宝は武力や威信の源としての意味をも持つ。これは国体
護持と精神的結束を象徴する神器として、国家と共に伝えるべき存在である。


失われた叡智と霊術の記憶
 十種神宝は神代における霊術と精神科学の結晶であり、それぞれの宝具が
持つ名称・形状・儀式には、古代の高次元的知識やエネルギー理論が内包され
ているとも解釈される。これを伝えることは、人類が忘れた「神人和合の知」
を再び甦らせる鍵となる。


十種神宝の数歌 

古瑠部神詞(ふるへのかむこと)
剣、二つの鏡、三つの玉、四つの比礼の「一、二、三、四ひふみよ」
幼い頃に数えた「ひ・ふ・み・よ・ い・む・な・や・こ・と」は、
石上神宮で唱えられている祝詞です。


天之数歌・古瑠部神詞(ふるへのかむこと)
一二三四  五六七八  九十
ひとふたみよ いつむゆなや ここのたり
百 千 萬
ももちよろず
古瑠部 由良由良止 古瑠部
ふるえ  ゆらゆらと  ふるえ 

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

目次